  アゼイタオンの結婚式のふたり
  
リスボンのカイス・ド・ソレドから対岸のカシーリャスへフェリーで10分。
フェリーを降りたところにあるバス停からアゼイタオンにいく。
または、リスボンのエスパ-ニャ広場からセトゥーバル行きのバスで
約40分乗りアゼイタオンで下車する。
「ヴィラ・ノゲイラ・アゼイタオン」と「ヴィラ・フレスカ・デ・アゼイタオン」
という隣接する2つの町がある。
バスで隣の駅であるが、2時間に1本しかないため、その間を30分歩いていった。
なんにもない田舎道を2km歩くのは、不安もあり結構たいへんである。
「ヴィラ・フレスカ・デ・アゼイタオン」は、こじんまりとした町ながら
アズレージョの工房があり、歴史と文化の香りが漂う。
サン・シマオン・アルテは16世紀の手法でアズレージョを作っている小さな工房である。
15世紀からアラブから伝えられた装飾タイルは、
16世紀にはポルトガル独自のアズレージョへと華麗に変身していった。
「ヴィラ・ノゲイラ・デ・アゼイタオン」は、アデガ(ワインセラー)がある。
ジョゼ・マリア・ダ・フォンセッカは最大のワインメーカーのひとつである。
1834年以来アゼイタオンで良質のワインを造り続けて来た。
いまや各地にアデガをもつポルトガル最大のワインメーカーのひとつ。
昔のフォンセッカ家の邸宅を博物館とし、メダルや賞状を展示している。
アデガの見学にはガイドが付き、ポルトガル・仏・英語で説明してくれる。
ノゲイラ・アゼイタオンの教会にふたりがいた。
教会での式が終わって近くで披露宴パーティがあるらしい。
みんなで歩いて移動していた。
「結婚式、終わったわね。」
「司教の説教は長かったなあ。」
「しかたないわよ。次、行くわよ。」
「パーティは楽しみだな。」
「あんまりお酒飲まないでよ。」
「大丈夫だよ。」
「飲みすぎで醜態をさらすのはやめてよね。」
「大丈夫だって。」
「親戚や友達の前で恥かかせたら、即離婚だからね。」
「そんなこと言うなよ。わかったよ。」
|