ベレンの塔の前のふたり
ポルトガルの首都リスボンは、ヨーロッパ最西端の首都である。
日本からの直行便はなく、乗り換えが必要となる。
ヨーロッパの都市まで、12時間、乗り換えて3時間でポルトガルに到着する。
乗り換え待ち時間もあるので、1日がかりでの移動である。
ポルトガルの首都リスボンは、大西洋に注ぐテージョ川の河口から
約12km上流の右岸に位置するヨーロッパ大陸最西端の首都である。
「7つの丘の街」と呼ばれる起伏が激しい土地である。
ジェロニモス修道院はリスボンのベレン地区にある修道院である。
マヌエル様式の最高傑作ともいわれ、大航海時代の富をつぎ込んで建築された。
付近には同じく世界遺産であるベレンの塔や発見のモニュメントが存在する。
2007年12月13日に、リスボン条約の調印式が行われた場所でもある。
ベレンの塔はマヌエル1世の命により1515年に着工した。
建築家フランシスコ・デ・アルーダが指揮を執り、1520年に完成した。
もとは、テージョ川を行き交う船を監視し、河口を守る要塞として造られた。
後に船の通関手続きを行う税関や灯台としても使われた。
マヌエル様式の優雅なテラスを持っている。
司馬遼太郎氏は「テージョ川の貴婦人」と表現している。
そのベレンの塔の横にふたりがいた。
「早朝から長蛇の列ができていたね。」
「ポルトガル人気で観光客が増えたからからかもね。」
「ポルトガル独自のマヌエル様式はすばらしいわ。」
「繊細な彫刻が特徴だからね。」
「テージョ川の貴婦人という表現もぴったりね。」
「ぼくの貴婦人はここにいるからね。」
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