テージョ川リバーサイドのふたり
ポルトガルの首都リスボンは、ヨーロッパ最西端の首都である。
日本からの直行便はなく、乗り換えが必要となる。
ヨーロッパの都市まで、12時間、乗り換えて3時間でポルトガルに到着する。
乗り換え待ち時間もあるので、1日がかりでの移動である。
ポルトガルの首都リスボンは、大西洋に注ぐテージョ川の河口から
約12km上流の右岸に位置するヨーロッパ大陸最西端の首都である。
「7つの丘の街」と呼ばれる起伏が激しい土地である。
バイシャ地区はバイロ・アルトとアルファマのふたつの丘に挟まれている。
ロシオ広場からコメルシオ広場まで歩行者天国のアウグスタ通りがある。
コメルシオ広場はマヌエル1世の宮殿があった場所である。
テージョ川に面しているので、見晴らしのいい場所である。
コメルシオ広場とカイス・ド・ソドレ駅までの場所は2016年の時は工事中であった。
それが、2018年の時には、きれいに整備された公園になっていた。
カイス・ド・ソドレは連絡船、国鉄、地下鉄を結ぶ駅である。
周辺の波止場の裏町が大きく変化し生まれ変わった。
大きくイメージチェンジした川沿いの遊歩道がお勧めである。
最も景色が変化したのは、テージョ川のリバーサイドである。
カイス・ド・ソドレからコメルシオ広場へ遊歩道ができた。
「リベイラ・ダス・ナウス」といわれる。
遊歩道は、人々が水と触れ合うことを目的としている。
芝生が敷き詰められた広い公園には、ベンチがいくつも設置してある。
テージョ川対岸のカシーリャスの町並がよく見える。
リスボンの対岸のカシーリャスに行った帰りにリバーサイドを歩いてみた。
午後8時過ぎ、きれいに整備された川岸はたくさんの人々でにぎわっていた。
夕刻が近いこともあり、ゆったりした時間が流れていた。
その川岸に座り込むふたりがいた。
「もうすぐ、夕陽が沈むからふたりで見ようね。」
「そうね。きれいな夕焼けだといいわね。」
「ビールの缶もなくなったし、眠くなってきたよ。」
「寝ててもいいわよ。その間に電話するから。」
「落ち着かないから電話なんてするなよ。」
「そうはいかないわ。大事な用なんだから。」
「しかたないなあ。」
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