迷彩模様のふたり
リスボンの北西部約40km、バスで1時間ほどでマフラの町に着く。
人口5万人ほどの小さなマフラの町に巨大な修道院がそびえ建つ。
18世紀前半、植民地ブラジルにおけるゴ-ルドラッシュは、
ポルトガル本土に巨額の富をもたらした。
時の国王ジョアン5世は、ライバル国スペインのエル・エスコニアル宮に対抗し、
また数年来の願いであった王女誕生を神に感謝し、修道院を建立した。
1711年、世継ぎに恵まれなかったジョアン5世と王妃マリアアナは、
子供を授けてくれたら修道院を建立すると神に誓った。
間もなく、王女が誕生し、1717年に建設を開始。
ドイツ人建築家フリードリッヒ・ルードヴィヒが担当し、
建設に従事した作業員は、約5万人、部屋数2000など、
輝かしい数字を記録しながら13年後に完成した。
1番の圧巻は蔵書3万冊を超す図書館である。
奥行は83.6mあり、貴重な本が収められている。
曇り空の6月の初め、マフラ修道院前の広場は工事中であった。
その前を迷彩服のふたりが通り過ぎた。
女性の隊員も増えているのだろうか。
昔から国を守ってきた軍隊は今も続いている。
過去2回の世界大戦では中立であったポルトガルである。
これからも平和に暮らしてほしいと思う。
数年たって、卒業したら、普通の女性になりたいな。
かわいい子供もいる家族も作りたいな。
ふたりで協力して育てていこうね。
どんな障害にも負けない精神力を鍛えたからね。
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