アズレージョの階段のふたり
リスボンからバスで3〜4時間のところにあるポルタレグレの町。
スペイン国境に近いポルタレグレは、古くから戦略上の要衝にあった。
1290年にディニス王によって築かれた町である。
背後にサン・マメーデ山脈をひかえて、小高い丘の上に広がっている。
16世紀以降はタペストリーやシルクの生産地として栄えた。
当時ブルジョアたちが築いたバロック様式の邸宅が残っている。
今は、ひなびた地方都市にすぎないポルタレグレである。
マルヴァオンやカステロ・デ・ヴィデを訪れる際の起点となっている。
人々がたくさん集まるレプブリカ広場の片隅にふたりがいた。
公園に下りる小さい階段に見つめるように座っていた。
虹色の帽子がミスマッチの感じがする。
そんなことふたりには、関係のないことだ。
ふたりの時には、ふたりだけしか見えていないのだから。
幸せな家庭を作ってほしいな・・・
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