歴史的な村のふたり
大学の町コインブラから、東方面に約100kmの距離のピオダン。
ポルトガルの歴史的な村のひとつに選ばれている。
交通の便がとても悪く、車でないと行けない場所にある。
山間地の奥にひっそりとたたずむ小さな村のピオダン。
円形劇場のように石造りの家々が並んでいる。
石造りの家の窓と扉は、どの家も青色に塗られている。
その中で、教会の白壁が目立っている。
19世紀に建設された教会の控え壁は珍しい円筒形になっている。
昔も今も交通が極めて不便なこの村には、かつて、王の命令によって
イネスを殺害した者もここに身を隠していたといわれている。
(アルコバサの悲恋の伝説のイネスとペドロ1世)
コインブラの知人にピオダンに連れて行ってもらった。
普段の旅では、行けないと思われる場所である。
ポルトガルにこんなに山があるかと思うほど、
クネクネの山道のカーブを何度もまわってピオダンについた。
山の中に埋もれるようにグレーの集落が見えた。
城壁、オレンジの屋根のイメージが強いポルトガル家とは、
全然違った集落であった。
入口付近にあるオープンカフェにふたりはいた。
6月なのにブーツを履いていた彼女。
おそろいの大きなサングラスもおしゃれである。
ツーリングのバイクで来たのかもしれない。
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