「まる」のふたり
ポルトとコインブラの間に位置するアヴェイロの町。
入り組んだリア(潟)が内陸に大きく食い込んでおり自然の良港だ。
一時は寂れたが、また復活した町である。
現在のおもな産業は、漁業と牧畜である。
牧草の肥料となる海草を集める船をモリセイロと呼ぶ。
船体は極彩色の絵で美しく飾られている。
町の真ん中を中央運河が流れている。
その横には、レプブリカ広場が広がっている。
その広場で、露天骨董市が開催されていた。
たくさんの店とたくさんの人々でにぎやかな市場だ。
道を渡ろうと立ち止まるふたりがいた。
ちょうど、その後ろには、「まる」の標識があった。
「まる」の標識がふたりの前途をまるといっているようだ。
今日は、観光をかねた買い物に来たのだろうか。
おしゃれな夏らしい服装がまぶしい彼女だ。
ふたりの夢もまぶしいのだろうか。
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