ロープーウェイ乗り場とふたり
リスボンから北へ約300km、列車やバスで3時間半ほどの距離である。
ドウロ川北側の丘陵地に築かれた、起伏の多い街である。
人口約23万人、この国の商業の中心として栄えてきた。
14世紀から15世紀にかけての大航海時代、ポルトで生産された船団は、
ポルトガルの海軍の発展に大いなる貢献をした。
1415年に、ジョアン1世の子供であるエンリケ航海王子は、
ポルトを出発し、モロッコの地中海に面する港町セウタを攻撃した。
エンリケ航海王子によるセウタ攻略がそれ以後のポルトガルの海外への
雄飛への出発点であった。
18世紀から19世紀にかけて、ポルト港から特産ワインがイングランドに盛んに輸出され、
英語でポートワイン(ポルト・ワイン)と呼ばれて有名になった。
聖グレゴリウス聖堂、大聖堂、ポルサ宮、聖フランシスコ聖堂などを含む旧市街地は、
1996年、「ポルト歴史地区」としてユネスコの世界遺産に登録された。
ポルト歴史地区のカイス・ダ・リベイラの対岸のポートワインのワイナリーが立ち並ぶ
ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアにロープーウェイができたのは2011年のことである。
600mの距離を5分ほど乗る料金は大人1人5ユーロである。(往復8ユーロ)
サマータイムは、10時から20時(冬期は18時)まで運行している。
そのロープーウェイ乗り場の上が展望台になっている。
裏手に公園もあり、恋人たちのデートスポットである。
その展望台の通路にいたふたりである。
とても見晴らしのいい場所なのに、ふたりの目に入らない。
瞳の中には、お互いの顔だけが映っているのである。
ふたりの世界が永遠に続きますように・・・と願っている。
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