聖地ボン・ジェズス教会のふたり
ポルトのサン・ベント駅から近郊列車で約1時間10分でブラガに到着する。
30分から1時間おきに運行するので、行きやすい場所である。
ヴィアド・カステロから列車とバス、ギマランイスからもバスが出ている。
「リスボンは楽しみ、コインブラは学び、ポルトは働き、そしてブラガは祈りの町である」
という言葉からも明らかなように、ブラガは、ポルトガルにおいて、
信仰面で重要な役割を果たしてきている。
ブラガの歴史は古く、ローマ帝国の属州ガッラエキアの中心地Bracara Augustaとして
繁栄した。
イスラム支配後、12世紀から18世紀にかけて大司教座が置かれた。
宗教の中心地として知られ、12世紀建造のブラガ大聖堂、
郊外の巡礼地ボンジェズスがある。
大司教に仕えたアンドレ・ソアレスとカルロス・アマランテといった建築家が、
ブラガの町に新しい息吹を与えた。
ブラガの郊外には、バロック建築の手法が取り入れられたボン・ジェズス教会
(Bom Jesus do Monte)が建設されると同時に、市立図書館や多くの邸宅が建設された。
ボン・ジェズス教会は、海抜400mの丘の上に建っており、
頂上からは、ジェーレス山脈、ソアージュ山脈、海岸線まで見渡せる。
バスを降りたところから頂上までケーブルカーがある。
ボン・ジェズスをより深く理解したいなら自分の足で登るのがいい。
途中には、キリスト受難の一場面を表した礼拝堂が点在し、
お参りしながら登っていくと、教会下の階段にたどり着く。
信仰深い人は祈りを唱えながらひざで階段を登るという。
そのボン・ジェズス教会の階段を下りてくるふたりがいた。
「さすがに、この階段は、疲れたわね。」
「そうだね。でもいい景色がたくさん撮れたよ。」
「雨が降りそうなのが残念だったわね。」
「降ってないのがラッキーだと思わないといけないよ。」
「最近、太ってきたので、足が重いわ。ダイエットしないとだめね。」
「今の君が好きだからそのままでいいよ・・・(無理だから・・・)」
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