バターリャ修道院のふたり
リスボンのセッテ・リオスバスターミナルからバスで2時間で到着する。
ナザレからアルコバサ経由して1時間である。(本数が少ないので注意)
バターリャは、ポルトガル語で勝利という意味である。
バターリャ近郊のアルジュバロータ(Aljubarroda)で1385年8月14日、
王位を狙って攻め入ってきたカスティーリャ軍をジョアン1世率いる
ポルトガル軍が打ち破った。
スペインに対して、ポルトガルの独立を守る、歴史に残る戦いであった。
聖母マリアに感謝を捧げるため、ジョアン1世が修道院の建立に着手したのは、
1388年のことである。
バターリャ修道院は、ドミニコ修道会の修道院であり、
ポルトガル・レイリア地方の都市であるバターリャにある。
ポルトガルにおける後期ゴシック建築の傑作であり、マヌエル様式も用いられている。
バターリャ修道院は、切妻屋根、尖塔と小尖塔、控え壁によって多くの人々を驚嘆させる。
バターリャ修道院は、ポルトガルの独立を象徴する建築物であり、
1983年、ユネスコの世界遺産に登録された。
ジョアン1世の回廊は、1386年に建設が始まり、1515年に完成。
初代建築家アフォンソ・ドミンゲスによって造られたゴシック様式の簡素な回廊に、
約100年後にリスボンのジェロニモス修道院を手掛けたボイタックが
マヌエル様式の装飾を施し、見事な調和を生み出している。
バターリャ修道院に社会見学に来ていた学生がいた。
仲間からはずれてふたりで歩いていた。
「早く歩きなさいってば。」
「ねえ、待ってよ。もう少し、話をしようよ。」
「話はたくさんしたでしょ。」
「もっと、君と話がしたいんだよ。」
彼女を見つめる目が、いつか初恋の思い出になるのかな・・・
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