エヴォラのジューンブライドのふたり
リスボンのセッテ・リオス・バスターミナルからバスで1時間30分程、
または、オリエンテ駅から列車で1時間40分でエヴォラに到着する。
列車は、とても本数が少ないので、バスのほうが便利である。
アレンテージョ地方の中心であるエヴォラは、ローマ時代から栄えてきた。
ルネッサンス期には、大学も設置された学芸の都でもある。
ローマ、イスラム、キリスト教、それぞれの時代を物語る建造物が
ひとつの城壁の中に混然と同居する旧市街は、
世界遺産にも登録されており、まるで町全体が美術館のようである。
街角ごとに豪華な邸宅か、見事な教会がある。
その多くはエヴォラが栄華を極めたルネサンス期に建てられたものである。
1580年にポルトガルがスペインに併合されるとエヴォラの繁栄に
終止符が打たれ、町はゆるやかに衰退しはじめた。
しかし、奇跡的な修復工事により町はその栄華を取り戻した。
ローマ神殿は、古代ローマ時代の神殿遺跡。
2~3世紀にローマ人によって建造されたエヴォラの町の中心にある神殿。
紀元前57年、エボラは共和制ローマの支配下に入った。
その後皇帝アウグストゥスを祀るために建造された神殿である。
2世紀末から3世紀にかけて、月の女神ディアナに捧げる神殿として改築された。
女神ディアナを祀ったものであるとの俗説から、ディアナ神殿とも呼ばれる。
イベリア半島に残るローマ遺跡としては比較的保存状態がよい。
14本のコリント式の柱が残されている。
この神殿跡の隣には、15世紀に建造されたロイオス教会(Loios Convent and Church)がある。
そのディナ神殿の前にふたりがいた。
結婚式の写真撮影のようだった。
「とってもきれいだよ。」
「ありがとう。あなたもステキよ。」
「この日を待ち遠しかったよ。」
「そうね。やっと来たって感じね。」
「長らく待たせて、ごめんよ。」
「いいのよ。幸せにしてね。」
「もちろんさ。世界で1番幸せにするよ。」
|