クレリゴス教会から伸びる坂道のふたり
リスボンからセッテ・リオス・バスターミナルから高速バスで3時間30分程、
または、オリエンテ駅から特急列車で3時間でポルトに到着する。
リスボンから北へ約300km、ドウロ川北側の丘陵地に築かれた、起伏の多い街である。
人口約23万人、この国の商業の中心として栄えてきた。
フェニキア人やローマ人の時代から続く歴史が織り込まれた町並である。
ポルトは、カレ(ギリシア語で「美しい」の意味)と呼ばれており、
のちにポルトゥス(港)という言葉が加わって、ポルトゥス・カレとなり、
これがポルトガルという国名の起源となった。
クレリゴス教会 (Igreja dos Clerigos)は、ポルトガル・ポルトにあるバロック様式の教会。
鐘塔は『クレリゴスの塔』(Torre dos Clerigos)と呼ばれ、
ポルト市内各所から眺められる、市の象徴となっている。
教会は、18世紀にポルトガル北部で優れた作品を残したイタリア人芸術家ニッコロ・ナッソーニが、
クレリゴスの修道士らの依頼で建てたものである。
クレリゴス教会からサン・ベント駅まで坂道を下り、
サン・ベント駅の北側の道路を東方面に坂を登っていくとサンタ・カタリーナ通りに出る。
近いようで、結構たいへんな道のりである。
サンタ・カタリーナ通りは、遊歩道になっていて、にぎやかな場所である。
いろいろなショップや専門店が並んでいる。
「クレゴリス教会からの坂道はきついね。」
「おい、クレゴリス教会でなく、クレリゴス教会だぞ。」
「あら、そうだったかしら。よく似たものよ。」
「そういえば、コメルシオ広場のことをコルメシオ広場っていってたよな。」
「まあまあ、細かいことは気にしない。」
「その割には、1円でも安く買い物するんだよな。」
「当たり前じゃない。生活がかかっているんだから。」
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