| リスボンのオリエンテ駅から特急列車で3時間でファーロに到着する。   ラーゴスの路地を歩くふたり   
ファーロからローカル列車で1時間30分でラーゴスに到着する。
 ファーロからバスでも2時間ほどでラーゴスに到着する。
 
 ラーゴスは、今やもっとも気候に優れた滞在型リゾート地である。
 周辺には、観光、スポーツ、イベント、おいしい料理など満載である。
 ユーラシア大陸最西南端の町サグレスへ行く起点となる町でもある。
 
 アルガルヴェ地方のかつての首都ラーゴスの歴史は古い。
 紀元前から大西洋・地中海交易で栄え、文化の担い手がイスラム教徒に移った後も、
 ヨーロッパとアフリカの接点としての役割を果たしてきた。
 1434年、アフリカのポジャトール岬に到達したジル・エアネスが船出した町である。
 
 エンリケは、多くの家臣、従者を抱えていた。
 なかでも航海や戦闘にかかわる家臣が多かった。
 小さな帆船を操って、未知のアフリカ沿岸を探索した。
 未知の領域を発見して行ったのである。
 
 地図上から容易に推察できるように、地中海を出てきた船は、ここで大西洋の北と南に分かれる。
 このあたりの港はたとえ小さくても、戦略上ででも、為政者が課税する上でも、極めて重要な地点であった。
 
 1755年の大地震はラーゴスにも大きな被害をもたらした。
 復興が危ぶまれたが、今では国際的なリゾート地に成長した。
 見事に南部の中心地として返り咲いた。
 
 レストランやお土産店が並ぶ路地をふたりが歩いていた。
 5月末だというのに、すっかり夏の服装である。
 「もう、すっかり夏のようね。」
 「そうだね。暑くなったね。」
 「海で泳いでいる人、いるかしらね。」
 「まだ、海の水は冷たいかもよ。」
 「日光浴はできそうね。」
 「あまり、勧められないな。」
 「なんでよ。日焼けするから?」
 「いや、多くの男性の注目の的になってしまうからさ。」
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