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愛しのポルトガル写真集ギャラリー(大西洋に突き出た半島のペニシェ)
Portugal Photo Gallery --- Peniche

ペニシェ Peniche 5月31日午後(晴れ)

予定では、カンポ・グランデバスターミナルからペニシェに行こうと思っていた。
バスターミナルで待っていたがバスが来ないので、カルダス・ダ・ライーニャに行くことにした。
久しぶりのライーニャの朝市を見て、遅いランチを食べた。
カルダス・ダ・ライーニャからペニシェ行きの4時のバスに乗ることにした。
ペニシェに着いたのは5時で、リスボンまでの最終バスが6時半で1時間ほどの散策となった。

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ペニシェ1
トリズモ・ペニシェ in portugal
トリズモ
ペニシェ2
ペニシェの地図・ペニシェ in portugal
ペニシェの地図
ペニシェ3
広場・ペニシェ in portugal
広場
ペニシェ4
露天市場・ペニシェ in portugal
露天市場
ペニシェ5
噴水とアズレージョ・ペニシェ in portugal
噴水とアズレージョ
ペニシェ6
広場のオブジェ・ペニシェ in portugal
広場のオブジェ
ペニシェ7
民芸品を作る女性像・ペニシェ in portugal
民芸品を作る女性像
ペニシェ8
分かれ道の建物・ペニシェ in portugal
分かれ道の建物
ペニシェ9
ミゼリコルディア教会1・ペニシェ in portugal
ミゼリコルディア教会1
ペニシェ10
ミゼリコルディア教会2・ペニシェ in portugal
ミゼリコルディア教会2
ペニシェ11
警察署・ペニシェ in portugal
警察署
ペニシェ12
角のレストラン・ペニシェ in portugal
角のレストラン
ペニシェ13
レストランnagoya・ペニシェ in portugal
レストランnagoya
ペニシェ14
河口に架かる橋・ペニシェ in portugal
河口に架かる橋
ペニシェ15
ペニシェ港1・ペニシェ in portugal
ペニシェ港1
ペニシェ16
ペニシェ港2・ペニシェ in portugal
ペニシェ港2
ペニシェ17
ペニシェ港3・ペニシェ in portugal
ペニシェ港3
ペニシェ18
ペニシェ港4・ペニシェ in portugal
ペニシェ港4
ペニシェ19
巨岩・ペニシェ in portugal
巨岩
ペニシェ20
マリーナ1・ペニシェ in portugal
マリーナ1
ペニシェ21
マリーナ2・ペニシェ in portugal
マリーナ2
ペニシェ22
対岸が見える駐車場・ペニシェ in portugal
対岸が見える駐車場
ペニシェ23
案内所・ペニシェ in portugal
案内所
ペニシェ24
案内所の彼女・ペニシェ in portugal
案内所の彼女
ペニシェ25
港のオブジェ表・ペニシェ in portugal
港のオブジェ表
ペニシェ26
港のオブジェ裏・ペニシェ in portugal
港のオブジェ裏
ペニシェ27
ペニシェのアズレージョ1・ペニシェ in portugal
ペニシェのアズレージョ1
ペニシェ28
ペニシェのアズレージョ2・ペニシェ in portugal
ペニシェのアズレージョ2
ペニシェ29
ペニシェ博物館1・ペニシェ in portugal
ペニシェ博物館1
ペニシェ30
ペニシェ博物館2・ペニシェ in portugal
ペニシェ博物館2
ペニシェ31
ペニシェ博物館3・ペニシェ in portugal
ペニシェ博物館3
ペニシェ32
ペニシェ博物館4・ペニシェ in portugal
ペニシェ博物館4
ペニシェ33
ペニシェ博物館5・ペニシェ in portugal
ペニシェ博物館5
ペニシェ34
ワンコもいっしょ・ペニシェ in portugal
ワンコもいっしょ
ペニシェ35
イルカのオブジェ・ペニシェ in portugal
イルカのオブジェ
ペニシェ36
岩のオブジェ・ペニシェ in portugal
岩のオブジェ

 ≪ペニシェ≫の手動・自動スライドショウはこちらからどうぞ!

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セトゥーバル県
セトゥーバル県地図

リスボンのカンポ・グランテ駅からバスで2時間ほどで到着する。
カルダス・ダ・ライーニャからもバスが出ている。

ペニシェ市街は、陸繋島によって生まれたおよそ10kmの半島の上にある。
半島の突端はカルヴォエイロ岬である。
海岸は切り立った崖の美しい眺め、美しい砂浜からなる。
ペニシェの半島の西沖合い10kmには、自然保護区であるベルレンガス島が浮かび、夏の間ベルレンガス島までの渡し船の拠点となっている。
渡し船は小さなモータボート、漁船から中型船まで色々とある。

16世紀以降に築かれた城壁の町として知られる。
1609年、ヴィラ(町)に昇格した。
海に面した場所にたつペニシェ要塞は、16世紀につくられたもので、サラザール独裁時代には刑務所として使われていた。
(アルヴァロ・クニャルが脱獄に成功したことで有名である)
1988年、都市の地位に昇格した。

東はオビドス、南はロウリニャ、西と北は大西洋に接している。

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「ポー君の旅日記」 ☆ 大西洋に突き出た半島のペニシェ ☆ 〔 文・杉澤理史 〕

≪2018紀行文・20≫
    === 第4章●リスボン起点の旅 === 今日がまさしく あの「聖体の祝日」の日だった

          《初めてのペニシェの町 》

 〔カルダス・ダ・ライーニャ〕から〔ペニシェ〕に向かうバスに乗れたのは、16時過ぎだった。 太陽は、まだまだ天空だ。 ペニシェに近ずくバス車窓には、真っ青な空に白い雲が浮かぶ、まるで南の海辺地帯に入り込んだ港町風だった。

 ほんの1時間前の17時に洒落たバスターミナルで初めて降りた。 脚が痛くなる野老を考慮して、相棒の写真家は、行動エリア内で動く。時間がなければ無いなりの行動力発揮の取材をして来たのが写真家であった。 この地の〔撮影取材旅〕は、なんと1時間。『悪いね〜すぎさん、慌ただしくて、ご免!』

「けいの豆日記ノート」
 バスは、ペニシェの町中を通り過ぎ、ほとんどの人が降りた。 降りたい気持ちを抑えて、町外れのバスターミナルに到着した。 バスターミナルまで行かないと、帰りの時間がわからないからだ。 バスターミナルのチケット売り場でリスボンまでのバスの時間を聞く。 6時30分が最終だという。 調べたバスの時間では、7時30分が最終であった。 何度も聞き直したが、やはりその時間が最終バスであった。 ないものはしかたがない。

 トゥリズモ(観光案内所)まで、〔ケチケチ撮影取材旅〕を貫き通す写真家の変わらぬ信念で行動して来たが、瞬時タクシーを使った。 だが、閉まっていた。窓に貼ってあった「この地の地図」を撮る。光の加減のテッカリで撮りにくい。 透かし絵技法で写真家は、抜き写した。

「けいの豆日記ノート」
 バスターミナルから町までの道がわからない。 駐車場にタクシーが止まっていたので、乗ることにした。 町まですぐであったが、地図がないので、道がわからない。 迷っている時間はないのである。 トリズモ前で下ろしてもらったが、閉まっていた。 営業時間が5時までであった。 地図がない・・・どうしようか・・・ グーグルの地図は車用の道路地図なので、建物などの名前の記載がぜんぜんないのである。 なので、バスターミナルの場所もわからないのである。

 〔ペニシェ〕は、東は〔オビドス〕、南は〔ロウリニャ〕、西と北は大西洋に囲まれていた。 路地を抜けると石畳の広場。マリーナだ。サーフィンボードが目につく。 サーファーにお気に入りの大波が押し寄せるに違いない。 広場からは坂道になっている。

「けいの豆日記ノート」
 町の地図はないが、感で歩くしかない。 海に向かって歩くことにした。 大西洋を廻るボートツアーの申し込みも本日分は終了し、にこやかな女性スタッフが「明日もいるの?」と声をかけてくる。 「トリズモが閉まっていて、残念・・・」とジェスチャーで伝えて、折り鶴をあげると、ペニシェの案内地図を探してきてくれた。 「なんとラッキー!!!」折り鶴が役に立った。情報のない町で地図をもらえたこと、とてもうれしかった。

 『ちょっとこの坂道の先の城跡を見て来るよ、ここで待つ? じゃ15分で戻るね。』と、写真家は石畳の坂道を登って行く。 一度見た地図が脳に記録される特技を持つ相棒だった。 野老はマリーナのブイに座り、ipadで動画を撮る。 広場の隅に小さな「kotekero」カフェ発見。1ユーロ生ビールを飲む。 水と同じ感覚に慣れた。日本に帰ったら、この感覚は忘却の彼方に追いやらねばならぬ。

「けいの豆日記ノート」
 港の横に城壁があって博物館になっていた。 お疲れ人を残して、見に行くことにした。 博物館は、閉まっていたが、城壁が岸壁になっていることろだけ、入ることができた。 海からの波が岸壁に打ち寄せている。 横が海なので逃げ場がないことから、刑務所になっていたこともあるらしい。 荒波の海から脱走した囚人の話が映画になったらしい。 時間より早く、分かれた場所に戻ると、お疲れ人はいなかった。

 相棒が来ない。 15分は過ぎている。石畳の坂道を下りて来る筈の、赤い帽子が来ない。 時間には正確な相棒。 ちょびっと不安が走る。 正面の坂道ではなく、トゥリズモ方面から手を振ってやってきた。 野老が赤い帽子を見逃したに違いない。

「けいの豆日記ノート」
 待ち合わせの銅像の周りを見てもいないので、ひょっとしたら、トリズモ前のタクシー乗り場まで先に歩いて行ったのだと思った。 ゆっくり歩くので、時間もかかるだろから、先に行ったのだと思った。 トリズモ前まで、1kmくらいだと思う。 急いで向かい、タクシーの乗り場に行くと、いなかった。 『え〜〜〜!! まだ、さっきの場所にいたのか・・・ 姿がなかったのに・・・』 すぐに、ふうふう言いながら早足でもとの場所に戻った。 そしたら、港のオブジェの像の下にいた。 『あ〜〜〜!! よかった。』 ゆっくりと話している時間がない。 タクシー乗り場まで、痛い足をひきずらせて、急いで向かった。

 『急いで!』と、せかされたが、痛い足は途中で何度も止まった。 速足でトゥリズモ前のタクシー乗り場から乗り、バスターミナルから〔リスボン〕行き最終バスにギリギリで間に合う。 〔ペニシャ〕の1時間滞在は、これは是なりの思い出ができた野老だった。 この街に「もう一度ゆっくり来たいと思う。

「けいの豆日記ノート」
 タクシー乗り場の運転手さんたちは、暇そうに談笑していた。 バスの発車時間まであと5分しかない。 「バスターミナルまで、急いで。早く早く」とせかしたのだが、「慌てなくても大丈夫」という感じでのんびりしている。 バスターミナルまで、数分で行ける場所ではあるが、焦っていた。 チケットも買わなくてはならない。 バスターミナルに着くと、リスボア行きのバスが止まっていた。 チケット売り場では、前に並んでいた親子が、慌てぶりを察してくれて、順番をゆずってくれた。 ギリギリ、バスに乗ることができた。 ドタバタしたペニシェであった。

          《摩訶不思議な日だった》

 今日一日は、摩訶不思議な現象に支配されていた。 明日からは6月、今日は5月の月末。 今日は土曜日でも、日曜日でもない、平日の木曜日だ。 なのに何故か町全体が動いていなかった。 商店街の様子、人々の動向など、日々とは違う空気の動きがあった。

◎ジャカランダの開花が遅い。←これは気候によるもの
◎公園に明るさ活気がない。
◎噴水に勢いがない。
◎平日なのにバス本数が少ない。
◎平日なのに通勤時間帯の通勤者がプラットホームにも、車中にも、少ない。
◎平日なのにバス本数が少ない。
◎バスターミナルが暗い。
◎人通りが少ない商店街。
◎メトロも乗客がガラガラ。
◎朝市の客も少ない。
◎市場出店の片ずけが早すぎる。

 目の前の城塞が、波打って、崩れ落ちる衝撃に野老は、打たれ崩れた! 今日は、【2018年5月31日(木)】の「聖体の日」だった。 この日は木曜日だが、〔休日の祝日〕だった。 交通機関(国鉄もバスも路面電車もメトロ)も〔休日の祝日〕だった。 これで、全ての摩訶不思議な1日の謎が解けたのだ。 あ〜あ、もっと早く思い出せばよかった〜、と後悔させられた日であった。 相棒に悪いことをしたと今でも後悔している。

「けいの豆日記ノート」
 平日であるのに、調べた時刻表と時間が違いすぎる。 おかしいおかしいと思っていた。 ペニシェからリスボンのホテルに戻ってから、今日は祝日ではないかと考えた。 2年前にポルトガルを訪れた際の、ポルトの紀行文に聖体の日は、毎年、日が違うということ書いてあったこと思い出した。 「もっと、早く気がつけよ〜〜〜」

          《〔聖体の日〕とは、ポルトガルにとってどんな日なのか?》

 〔聖体〕の意味について「広辞苑」では、『@天皇の身体。玉体。 Aキリストの体の称。パンと葡萄酒の形をとって現存するとされる。 〔聖体拝領〕カトリックで、聖餐式(せいさんしき)のとき、聖体を受けるがこと』とある、が野老にはピンとこない。

 別の本では『この祝日は、〔聖体〕を崇(あが)める祝日であって、「イエス」の人生での特定の出来事を祝うものではなく、 〈木曜の休日の祝日〉は、「最後の晩餐」における〔聖体〕の秘路と結び付けられている。 現在のカトリック教会典礼では、祝日は、至聖なるキリストの身体と血の儀式とされている、とあったがよく理解できない。

 しかし、分かったことは、毎年〔聖体の祝日〕があり、その〔木曜日〕はポルトガルでも〈祝日で休日〉なのだ。 この〔聖体の祝日〕は、オーストラリア、ブラジル、ドミニカ、東ティモール、リヒテンシュタイン、パナマ、ポーランド、ドイツ、ポルトガル、 サンマリノ、スペイン、スイス、グレナダ、セントルシア、とニニダード、を含むカトリックの国の公式の祝日であった。

 その〔聖体〕祝日の日付けは、今年は、2018年5月31日(木)。 来年は、2019年6月20日(木)。 再来年は、2020年6月11日(木)である。 ちなみに、〔東京オリンピック〕は、この年2020年の〔7月24日〜8月9日〕である。

「けいの豆日記ノート」
 聖体の日は、ガイド本にも記載がない。 決まった祭日でないからなのかもしれない。 前回の旅で、ポルトで会ってごちそうになったユウコさんから聞くまで知らなかった。 その会った日が聖体の日であり、祭日であることユウコさんも気がつかないで、日本語学校があると思い込んでいたという。 毎年の聖体の日の幅(2週間前後)が広すぎて、住んでいる人であっても把握はむずかしいのかもしれない。

          《ちょっと残しておきたい、今回の「撮影取材旅」経過の想い》

 ポルトガル〔撮影取材旅〕は、2001年の9月22日〈ポルトガルの首都リスボン〉から始まる。 名古屋市の飲み屋でお会いする度に「近々憧れのポルトガルに永住する」と言っていた長身の画家、 ドン・ガバチョ画伯55歳記念画集「ポルトガル55ヶ所水彩画集」出版製作途中のリスボン滞在2日間に来れば、案内してくれるというお誘いに合わせ、 62歳の誕生日を一人祝した野老は、相棒の写真家の誘いで20時間の空路の旅に出たのだった。

 奇しくも、2001年の〈ニューヨーク同時多発テロ事件9・11〉の11日後だった。 予想だにしない稀(まれ)なる大悲劇まっ最中。 世界中が恐怖の悲劇に泣き崩れていた。その11日後の〔渡仏〕、ではない〔渡ポ〕だ。 「ポルトガル」を漢字で書けば「葡萄牙」だ。とすれば〔渡葡〕だ。

「けいの豆日記ノート」
 2001年9月が、初めてのポルトガルの旅であった。 半年前から計画していたことである。 チケットも購入済みであったし、キャンセル料がかかる期日であった。 家族や友人など、みんなが反対したが、行くことにした。 この機会を逃したら、きっと行けない気がしたからである。 空港などは警備がきびしかったが、ポルトガルに着いたら、そんな事件があったとは思えないほど平和であった。 もし、この時にポルトガルの旅を諦めていたら、今後ポルトガルに行くこともなかっただろうし、写真展も開催しなかっただろうと思う。 この時の決断で、10回もポルトガルの旅をすることになるなど、だれが想像しただろうか。 今思えば、人生の分かれ道のひとつのポイントであったのかもしれない。

 ●旅立ち2018年【5月17日〜18日】
 愛知県の知多半島にある常滑焼で知られる常滑市沖合い、伊勢湾に浮かぶ〔セントレア/中部国際空港〕から、 ドイツ〔フランクフルト空港〕で乗り換え20時間程もかかった真夜中、ポルトガル共和国の首都リスボンに着き、 翌朝というか睡眠3時間そこそこのその早朝、時差ボケもなく1時間半、徒歩と地下鉄と高速バスに揺られ、 17年前初めて行った人口800人ほどの城壁で囲まれた小さな中世の村〔オビドス〕の桃源郷の里で、愛しのポルトガルの空気を足慣らしみたいに充分吸い込んだ。
 その帰路、1998年に開催された〔リスボン万国博覧会〕施設が今も維持管理され、市民の憩いの場として利用されていた。 その国民性に野老は、惜しみない拍手を送る。 揺れ動くEU圏内の中で生き残れているのは、ポルトガル共和国市民の底力だろうと夜老は思う。

●【19日】
 昨朝、オビドスに行く前〔オリエンテ〕駅で、写真家は今朝のためのチケットを購入していた。 ポルトガル鉄道の特急列車IC乗車券だった。 3時間30分ほどのポルトガル南端〔アルガルヴェ〕地方の中心地〔ファーロ〕に15年ぶりに行く。 ヨーロッパ各地からの直航便の空港もある南国楽園の玄関口〔ファーロ〕だった。 南端アルガルヴェは、アフリカ大陸の真上にあるヨーロッパや北欧の人々に愛され続けてきたリゾート地帯だった。 〔アントニオ〕〔タヴィラ〕〔ラーゴス〕〔サグレス〕などに昔から輝く太陽を求めてくる常連さんや大波を求めるサーファーの長期滞在観光客が多い。
 日本国土の4分の1程のポルトガル共和国は、北側と東側をスペイン国境線で囲まれ、ポルトやリスボンがある西側とアルガルヴェ南端は大西洋に囲まれている。 実際に各地を旅人として歩き回ると、〔ポルトガル大航海時代〕の富で築いたカテドラルや修道院の14世紀中旬からの400年間に及ぶ、世界の海を制した小さな国家の勢いを感じさせてくれる。 それと、世界のワイン国家〔ポートワイン〕あり、四季あり、大河ありの、でっかい国家と思わせる我らに、惜しみなく知らせてくれたのだった。 それが「愛しのポルトガル共和国」だった。

●【20日〜23日】
 常設市場でもスーパーマーケットでも、海産物は日本より豪華絢爛だ。種類も量も、威勢の良さのご婦人連にはかなわない。 包丁さばきも抜群。売り手も買い手も、ご婦人だ。ポルトガルの女性は昔から働き者が多いことで名高い国民だった。 〔アルガルヴェ〕地方のリゾート地帯を5日間歩き回り、貸切ボートでの絶壁海岸廻り、サンセットツアーでのラグーン沖の大西洋に21時前に沈む夕日。
 ユーラシア大陸最西端の大西洋と地中海がぶつかる海洋展望を見ていると、まさに400年ほどの〔ポルトガル大航海時代〕の幕開けを導いた 〔エンリケ航海王子〕の銅像と彼の考案カラベル帆船の軍団の勇姿が浮かぶ。 400年ほどの間に、幾人もの勇者がアフリカ大陸の沖マデイラ島を越し、アフリカ大陸の喜望峰を廻り込み世界の海を股にかけたポルトガル大航海時代勇者の姿を彷彿させてくれた。

●【24日】
 そして、南端〔ファーロ〕から北部第2都市〔ポルト〕までおよそ600kmを6時間ほどかけ、WI-FIが飛び散るポルトガル鉄道特急列車に揺られ、一気に駆け上がった。

●【25日】
 北部第2都市〔ポルト〕を起点にして駆け回る5日間であった。 翌日はミーニョ地方の中心地〔ヴィアナ・ド・カステロ〕にある標高349mサンタ・ルジア山からは大西洋が見渡せ、 リマ川河口に開けた中心地の街も小雨で煙り、小雨降る路地裏で予期せぬ色とりどりの雨傘が雨空に舞っていた。

●【26日】
 カラフルなアーバンアートで飾られた無人駅の小さな町〔アゲダ〕の帰路、途中下車して水の都〔アヴェイロ〕に寄る。 10年ぶり3回目だった。町の中心から張り巡る運河を利用して、観光客を乗せた「モリセイロ」が長閑に船旅を楽しませてくれる。

●【27日】
 ポートワインの故郷〔ドウロ渓谷〕は、世界遺産を巡る旅だった。 アルト・ドウロと呼ばれるドウロ川上流地帯は、ポルトガルが世界に誇る〔ポートワイン〕の産地。 山や丘の急斜面を利用した段々畑の新緑とドウロ川に映り込んだ空の青さは神秘的でもある。
 今はトラックだが、かつては搾った葡萄原酒樽を小さな帆船ラベーロで、下流の〔ポルト〕にある製造販売地に運んでいた。 その地が〔ピニャオン〕と〔ペゾ・ダ・レグア〕であった。 偶然にも、そこで21000人のマラソン大会に遭遇した。

●【28日】
 〔ヴィラ・レアル〕では、〔ポートワイン〕で知られる銘柄「マテウス ロゼ」のラベル絵柄になっている〔マテウス邸〕にはタクシーで往復する。 それと野老が探し求めていたポートワインと偶然出逢ったのだ。 町中の小さな常設市場の酒屋さんで喜々として購入した。 赤3本と白2本をリュックサックに背追い込む。 歩行困難な野老に呆れ返った相棒からひと声あり、『アホッ〜』と。その声は、心地よかった。

●【29日】
 〔ポルト〕から〔リスボン〕まで高速バス3時間30分。 バイシャ地区を歩く。〔アウグスタ通り〕から〔コメルシオ広場〕に抜ける「勝利のアーチ」の展望台に初めて登る。

●【30日】
 〔カシーリャス〕渡船場の賑わい、〔リスボン〕の新しい海岸通り、サン・ジョルジェ城にエレベーターで昇り夜景を見る。

「けいの豆日記ノート」
 いつも思うのだが、3週間というと長いようだが、あっという間に過ぎてしまう。 後の1週間は、特に早く感じる。 最後は、リスボンの街を歩くことにしているのだが、リスボンの街は広く、見ていない場所がまだまだある。 ここもあそこも行きたい場所ばかりである。 地方の町に行かなくてもリスボンだけでも充分楽しめると思う。

 そして【31日】の今日である。 〔ペニシェ〕から18時30分の最終バスに揺られ、リスボンのカンポグランデバスターミナルに20時05分に着いた。 メトロに乗って、帰路バイシャ地区のいつも大勢の人々で賑やかなアウグスタ通りを通って宿に帰る。 このリスボンで最も賑やかな繁華街は[聖体の日]は、関係なさそうだった。 宿の扉を開けたのは、21時ピッタリだった。

●漢字に(・・・)と読みを容れていますが、読者の中に小・中学性の孫娘達がいますので了承ください。(野老)●

                              *「地球の歩き方」参照*

終わりまで、ポルトガル旅日記を読んでくださり、ありがとうございます。
今回分は2020年3月に掲載いたしました。

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2018−1話
リスボン19
Lisboa 19
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ファーロ2
Faro 2
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Vila Real de Santo Antonio 2
2018−5話
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Faro 3
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Porto 18
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Aveiro 3
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Regua 3
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Vila Real 2
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リスボン19
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Setubal 2
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リスボン21
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2018−19話
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Cacihas 3
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Peniche
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2018−22話
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リスボン22
2018−24話
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リスボン24
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Penha Garcia
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イダーニャ・ア・ヴェリア
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モンサント3
Monsanto 3
2016−7話
カステロ・ノーヴォ
Castelo Novo
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カステロブランコ3
Castelo Branco 3
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guarda
2016−10話
ピニエル
guarda
2016−11話
カステロ・ロドリゴ
Castelo Rodrigo
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アルメイダ
Almeida
2016−13話
カステロ・メンド
Castelo Mendo
2016−14話
ポルト15
Porto 15
2016−15話
アマランテ2
Amarante 2
2016−16話
ポルト16
Porto 16
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ポルト17
Porto 17
2016−18話
ブラガ3
Braga 3
2016−19話
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ブラガ4
Braga 4
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Azaruja 2
2016−22話
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Lisboa 16
2016−23話
リスボン17
Lisboa 17
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リスボン18
Lisboa 18

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Caldas da Rainha2
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Coimbra 6
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Visau 2
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Barcelos 2
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ポルト13
Porto 13
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リスボン14
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2012−11話
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Azaruja&Evoramonte
2012−12話
エルヴァス2
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エルヴァス3&バダホス
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エヴォラ5
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