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(ワイン船の町・ポルト2)
Portugal Photo Gallery --- Porto 2
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☆ポルト2の説明 (写真の上をクリックすると大きな写真が見れます。)☆
リスボンの北約300kmのところにある起伏の多い町である。
ドウロ川の北に広がるポルトガル第2の都市ポルト。
ドウロ川沿いのレストラン街カイス・ダ・リベイラはいつも賑わっている。
向かい側には、ワイン工場がいくつもある。芝生の公園も憩いの場だ。
遊覧船に乗るとまた、違った風景がみえる。
「ポー君の旅日記」 ☆ ワイン船の町・ポルト2 ☆ 〔 文・杉澤理史 〕
2004年4月24日(土)の朝は、昨日の朝のドタバタ劇もなく、快適な朝食が待っていた。
ヴィアナ・ド・カステロのホテル・ラランジェイラ。
(ドタバタ劇の内容は後日アップする予定のヴィアナ・ド・カステロで読んでくださいね。) 「けいの豆日記ノート」 宿から300mも歩けば、世界遺産に登録されている歴史地区がある。
2年前にも訪れたクレリゴス教会は、18世紀に建てられたバロック様式で76mの塔に登るとポルトの町が一望できる。
入館1ユーロを払い再アタック。
石積みの螺旋(らせん)状階段は92段目で急に狭くなり、更に急勾配になる。
しかも一人がやっと登れる狭さだ。降りてくる人に出会うとすれ違うのが大変。
お互い身をよじってすれ違う。特に女性との遭遇は気兼ねしてしまう。
太目の方に出会ったら、それこそ悲劇。
何段下がったらすれ違えるか心配だ。162段目でポーは一息。
上に向かって『け〜!』と叫んだが返事なし。相棒は登りきっているに違いない。
163段目から更に狭く、197段目でやっと展望台によじ登った。 「けいの豆日記ノート」 クレリゴス教会からドウロ川に向かう石畳は急坂で曲がりくねり、しかも狭い。 300mほど下ったところにカテドラル(大聖堂)があった。 もともとは要塞として12世紀に立てられたという。 そんな歴史的な建物がゴロゴロしているのが第二都市ポルトだった。 さらに200mほど下ると大好きな大衆向き食堂地帯カイス・ダ・リベイラという川沿いのレストラン街が列車の窓みたいに立ち並んでいる。 夏日を浴びて川沿いはパラソルで満開だった。はやっている店とそうでない店との差が歴然。 運良く人がいっぱいのパラソル席が取れた。 座るや否や店からおじさんが注文取りに飛び出してきた。 客の動きは見逃さない。 隣の家族が食べているものが美味そうなので頼んだ。 ビールとファンタも一緒に。料理はイカの煮物 にポテトフライが山盛りとバターライス。11ユーロ(1430円)。 勿論一人前。量が多いだけでなく、これが美味かった。 腹いっぱいになった。 「けいの豆日記ノート」 目の前をとうとうと流れるドウロ川は太陽で輝き、強い日差しをパラソルがさえぎる。
冷たいビールが喉越しにうまい。
バカンス気分に浸(ひた)るポーだった。
でも、こんな気分も一瞬にして吹き飛んだ。《ご存知、じゃじゃ犬だ》
ファンタを飲んでいた相棒が写真家の眼に急変。獲物を発見した。
左手にドン・ルイス1世橋が対岸と結ぶ。1886年建造の橋である。
対岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアまで200mはある鉄の橋は、ドウロ川に架かる美しい二階建て高層の骨組だ。
その橋に向かって写真家は突然走り出したのだ。 ドン・ルイス1世橋は工事中だった。人と車でごちゃごちゃ。
ガードマンらしき人がいない。
日本なら工事中の現場ではガードマンの手際よさで、こんなことにはならないと思いながら20分もかけて対岸に渡った。
対岸はポートワインの製造地帯、ヴィラ・ノヴァ・デ・ガイア。
黒マントがトレードマークのサンデマンや幾つものワイナリーが川沿いに建ち並んでいる。
黒マントの建物の中にぞろぞろ団体客が入っていく。
アメリカの団体客に混じって製造見学や試飲をしてみたくなったがやめた。
入り口でしっかり人数チェック。それに、背丈ですぐばれちゃう。
個人の申し込みもあるらしいが予約制みたい。仕方なしにトイレだけ借りた。
綺麗で洒落たトイレだった。 「けいの豆日記ノート」 さ、心も清く身も軽く、観光船に乗った。一人7・5ユーロ(975円)。
『たまには贅沢もいいよね、ポー』ご機嫌な相棒だった。30人ほどで満席になった。
船内でなしにデッキ船首のオープン席がとれた。
撮影にはベストポジション。
隣の夫婦は米人か。夫は帽子を深々とかぶり本を読み、サングラスの金髪妻はアイスクリームをなめながら両腕をさらしでっかい胸に太陽を浴びせていた。
観光船はドウロ川を下り大西洋に流れ込む手前で旋回し、また上流に向かう。
レストラン街のカイス・ダ・リベイラを左手に見て、更に上流に向かう。
ドン・ルイス1世橋がエッフェル塔のように青空をバックに目前に迫ってくる景観が迫力あって気持ちがいい。
写真家から渡される撮影済みのフイルムも3本目。風景に3本も使うのは珍しい。
船旅が軽快な証だ。匂いの無い川風が涼しくて心地よい。雛壇(ひなだん)状に青い空に向かって重なっていく建物が色彩鮮やかに浮かんで見える。
隣の米人夫婦が飲むビールがうまそ〜。まっ、いいかと気持ちの中でそっとポーはつぶやいていた。
(撮った3本のうち二本分は船上の人物だった、やっぱりな) 「けいの豆日記ノート」 自転車を乗り回す子供。子供の小さい手をしっかり握り締めて歩く若い母親。
フットボールに興じる少年と父親。
抱きしめあって見つめ合うふたり。
ひとり長い黒髪をかきあげながら分厚い本を読みふけている少女。
石の柵に腰掛け語り合うハンチング帽の老人達。
幅広い年齢層の人々が土曜日の午後をおもいおもいに楽しんでいた。
ドウロ川岸に配置されているポートワインの広告塔、ワイン樽を積んだ小さな運搬船ラベーロがこの芝生の空間を長閑(のどか)にしているのかも知れない。
ポートワインの原酒は、このドウロ川上流アルト・ドウロと呼ばれる流域で収穫されるぶどうから搾り出され、
樽に詰められ、ラベーロの運搬船で運ばれ、ここヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアで熟成され、樽や瓶に詰められる。
ラベーロに変わり当然、今はトラック輸送だ。そんななごりが何艘(そう)も浮かぶ川岸の芝生地帯
は静かで清掃も行き届き、美しく、長閑だった。こちら側から見るポルトの町は繊細に作られた設計模
型のように美しい立体都市であった。 「けいの豆日記ノート」 ホテルに帰る途中でスーパーに寄る。
赤ワイン1・09 トマト0・3 キウイ0・42 オレンジ0・39 計2・2ユーロ(286円)。
船旅で使いすぎ。しわ寄せ如実だ。夕食はいつも質素だった。
遊びに来ているのではない、撮影取材だと自分に言い聞かせた。
サン・ベント駅のすぐ近くバターリャ広場は地元の若者が集まる。
映画館やレストランで活気があった。
そこをスーパーのビニール袋を提げて通り過ぎ、ホテルに戻った。
今日も万歩計は20207歩。よく歩いたものだ。 *「地球の歩き方」参照*
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・・・ポルトガル写真集・牛串刺しの誘いのポルトはこちらからどうぞ
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