1312年、全ヨーロッパ世界で、テンプル騎士団の活動が禁止された。 しかし、ポルトガルで活動していたテンプル騎士団のメンバーを中心に、 当時の国王ディニス1世は新たに、キリスト騎士団を結成した。 1357年に、トマールに移ったキリスト騎士団がここを本拠地とした。 トマールのキリスト教修道院のハイライトは、1417年から1460年にキリスト騎士団の 団長を務めたエンリケ航海王子の時代である。 エンリケは、レコンキスタが終了したポルトガルを大航海時代に飛躍させた立役者であると同時に、 トマールのキリスト教修道院では、墓の回廊・沐浴の回廊を増築した。 1484年にキリスト騎士団の団長に就任し、1492年に国王になったマヌエル1世もまた、修道院の増築を行った。 円堂へいたる新しい回廊を建設するとともに、修道院内部の装飾や絵画を増設した。 マヌエル1世の後を継いだジョアン3世は、クレルヴォーのベルナルドゥスの宗教観を 持った国王であると同時に、1557年には、新しい回廊の建設を命じた。 この回廊はポルトガルにおけるルネサンス建築の中でも特筆すべきものがある。 1581年、スペインとポルトガルの同君連合が成立するとフィリペ1世を国王として認めた。 スペインとの同君連合時代に、修道院への送水路が建設された。 |
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1160年に、戦略上の拠点として、トマールに城塞が建設された。 ナバオン川に近い丘の上に建設された城塞は、城壁と地下室を兼ね備えていた。 キリスト教修道院の地下室は、城塞における住居と司令塔の役割を果たし、 テンプル騎士団によって紹介されたポルトガル最古のものである。 トマールの町が建設された時点で、ほとんどの住民は、この要塞の中に居住していたとされる。 トマールのキリスト教修道院は、ロマネスク建築、ゴシック建築、ムデハル様式、マヌエル建築、 ルネサンス建築といった様々建築様式が融合した建築物である。 |
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12世紀に建設された円堂は、外側から見ると16角形の構造をしており、鐘楼をあわせて持つ。 円堂の内部は、8角形の構造をしており、周歩回廊へとつながるアーチと結ばれている。 前述のように、円堂は、エルサレムのオマール・モスクや聖墳墓教会をモデルとしたロマネスク建築である。 柱頭は、ロマネスク様式の性格を色濃く残しており、植物と動物のモチーフを描写している。 柱頭の様式は、同時代に建設されたコインブラの旧大聖堂の影響を受けている。 円堂内部は、ゴシック様式/マヌエル様式の彫刻と絵画で飾られており、増築は、1499年にマヌエル1世が命じた。 中央部の8角柱と周歩回廊の壁面は、ゴシック様式の天蓋で覆われた聖者と天使の彫像で彩られ、 一方で、キリストの一生涯を描写したゴシック様式の絵画とパネルで周歩回廊の壁と天井は彩られた。 騎士たちはすぐに戦いに行けるように馬で回りながらミサに参加したといわれる。 |
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ポルトガル写真集以外で画像が多いものは、特集版にしました。
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