エルヴァスのサンタ・ルジア要塞
エルヴァスのサンタ・ルジア要塞
国境防衛都市エルヴァスとその要塞群は、ポルトガルの都市エルヴァスの塁壁に囲まれた歴史地区と周辺の星型要塞などを対象とするUNESCOの世界遺産リスト登録物件である。スペインとの国境にも近い防衛堅固なエルヴァスの建造物群は、17世紀ヨーロッパの国際政治情勢と密接に結びつく軍事建築の発展を伝える物件として、2012年の第36回世界遺産委員会で登録された。
サンタ・ルジア要塞は、1641年から1648年に建設された要塞で、町の南東部に位置している。長方形の要塞に四隅が突き出た塁壁や空堀が備わっており、軍事的役割を終えた現在では、兵舎などが軍事博物館に転用されている |
エルヴァスのグラサ要塞
エルヴァスのグラサ要塞
グラサ要塞は18世紀半ばに建設された要塞である。その背景にあったのが軍事技術の向上で、大砲の有効射程が伸びる中で先手を打てるようにと町の外に新たに建設されたのがこの要塞である。この要塞の設計には、セバスティアン・ル・プレストル・ド・ヴォーバンの要塞建築が影響している。 |
エルヴァスのアモレイラの水道橋
エルヴァスのアモレイラの水道橋
アモレイラの水道橋はイベリア半島最長といわれる水道橋で、全長は約7.5kmに及ぶ。1529年から1622年に建てられたこの水道橋を設計したのは、ベレンの塔(ポルトガルの世界遺産、ジェロニモス修道院とともに1983年登録)を手がけたフランシスコ・デ・アルダである。
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エルヴァスのアモレイラの水道橋
エルヴァスのアモレイラの水道橋
建設のための財源には、王国の水道税があてられた。水道税の導入は、このときが初めてである。「アモレイラ」は水源となっている泉の名前であり、地下構造物の深さ6m、地上の高さ31mの水道橋は、21世紀に入ってもなお現役の水道橋として機能している。 |
エルヴァスのノッサ・セニョーラ・ダ・コンソラサオン教会
エルヴァスのノッサ・セニョーラ・ダ・コンソラサオン教会
歴史地区の中心をなすレプブリカ広場周辺は16世紀に整備されたもので、当時のマヌエル様式に改築された旧司教座聖堂、ノッサ・セニョーラ・ダ・アスンサオン教会や、ルネサンス様式のノッサ・セニョーラ・ダ・コンソラサオン教会などが近くに残る |
エルヴァスの歴史地区
エルヴァスの歴史地区
歴史地区内には軍事目的と結びついた建造物も多く残されており、17世紀から18世紀にかけて建設された兵舎群や、複数の火薬庫が残る。 |
エルヴァスの歴史地区
エルヴァスの歴史地区
ペロリーニョは、中世時代、反逆者や罪人の死体を見せしめのために吊るしておく塔である。 |
エルヴァスの歴史地区
エルヴァスの歴史地区
エルヴァスの歴史地区は、ポルトガル王政復古戦争期に建造された塁壁に囲まれている。塁壁の建築技術にはオランダの技術が導入されており、現存する空堀を備えた防衛施設としては世界最大とされている。 |
エルヴァスの歴史地区
エルヴァスの歴史地区
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